オリーブグリーンにときめく

オリーブグリーンほど、この近年にときめている色はないと思っています。

私がこの色を年がら年中ヘビロテ愛用しているからという、個人的な理由からではありません。

今世紀に入ってなどと言うと、いささか大袈裟に聞こえますが、間違いなくこのタイミングで、定番色グループにめでたく仲間入りを果たしたからです。

それまで定番色といえば、黒、紺、グレー、茶、ベージュ、白、赤といった辺りでした。
デザインが変われども、この7色のいずれかは、必ずカラバリとしてお目見えしていたはずです。

それがいつのころからか、オリーブグリーンも頻繁にラインナップするように。
昨今では紺色のポジションを奪うのではないかと思うほどの勢いです。

ストリート系のモードの流れか、はたまたアウトドア人気を反映してか、理由をきちんと確認できているわけではありませんが、せっかくならば、このフレッシュな定番色のオリーブグリーンに思う存分ときめくのも一手かと。

オリーブグリーンの基本スタンス

オリーブグリーンは黄緑色の一種です。それも暗い黄緑色。
もちろん一言で「暗い」と片付けられるほど単純ではなく、黄緑といっても黄色っぽい黄緑から緑に近い黄緑まで、グラデーションがあるのも事実。

とはいえ「オリーブグリーン」のように、物に因んだ色の呼び方をする場合は、唯一無二の色を指定するということはありえない。

何となく、その物が連想できればいいわけです。

だからまずは「暗い黄緑色」でOK。

「せっかくならばもう一声!」となれば、「黄色みに近い暗い黄緑」としておけば万全です。

オリーブグリーンが醸すムード

「ムードを醸す」なんて何だかミステリアスにしてみましたが、あっさり言ってしまえば「基本的なイメージ」のことです。

好き嫌いとは関係なく、特定の色を見ると何かが連想されます。

桜やレモン、青空のような、具体的に描写できそうな物を連想する場合もあれば、「華やか」「かっこいい」などの雰囲気や印象を感じる場合もあります。

この雰囲気や印象が「醸すムード」の正体です。

アウトドアや迷彩柄には欠かせない1色につき、「タフな」「ワイルドな」あたりはお得意のイメージと言えそう。転じて「丈夫な」「りりしい」とかね。

深みのあるグリーン系という辺りからは、「充実した」や「雄大な」などなど。

黄みを感じる緑となれば、少しだけ枯れ模様なのが常。
となれば、「枯れた」から転じて「素朴さ」「朴訥(ぼくとつ)さ」なども醸しそう。

実るオリーブからは「豊かさ」もありそうですね。

大都会よりは大自然や田園風景とリンクしそうなムードを醸すことが得意な色と言えそうです。

ときめくためのネーミング

ネーミングは大事です。

「素敵な色だな」と思ったアイシャドウのケースの裏面。

【R/Gr】や【5R 6.5/2】と表記されている場合と、【ローズ・グレー】と表記されている場合とでは、どちらが「ぐぐぐっ」と心をわしづかみにされますか?

「暗い黄みよりの黄緑色」より「オリーブグリーン」の方が、なんとなくイイ感じがしませんか?

だからネーミングって大事。

言語が違えば呼び方が違ってくるのも、当然と言えば当然だけれど楽しいところ。

フランス語ならば「ヴェール・オリーブ」
「ヴェール」が基本的な緑を示しているとのことなので、「オリーブの緑」ですね。

日本語ならば「こけ色」とも。「モス(英語)」「ムス(仏語)」と置き換えるのも妙味。

とっておきのオリーブグリーンアイテムを手にすることができたならば、とっておきのネーミングをしてみましょう。

きっと、もっともっとお気に入りになること間違いなしです。

パーソナルカラーならば

イエベ・秋のドストライクゾーンですよね。

とはいえ、色は合わせ方次第。

どのグループの人だって楽しむことはできますよ!

こんな色合わせが好きかも

今回はCanvaというデザイン作成サービスを使っていますが、どのようなサービスであれ、色合わせシミュレーションはエンドレスで楽しめます。

1は私の大好きなパターン。
黄緑・緑を問わずターコイズ系のブルーや紫と合わせるのが1番好きかも。
手を替え品を変え、季節を問わず愛用する配色です。

そう言えば、少し前に見たスタイリスト系YouTubeで、オリーブグリーンとペールターコイズ(浅い黄みの青)のコーデがバッサリ斬られていました。

「トーンが合わない」と。うーん、合わないの解釈は難しいですね。

暗い色と浅い色が合わないってこと?と突っ込みを入れたくなりましたが、色の好みは個々それぞれ。配色にしても同じく。

とにかく、私は大好きです。

2も意外ににお気に入り。
ピンクとオリーブグリーン合わせるのもお気に入りです。
俗に言う甘辛コーデ系。
今ならオリーブグリーンのカーゴパンツにピンクのニットとか、ダウンベストとかもいいかな。
ピンク以外にマンゴーオレンジを合わせることもあるし、夏ならばひまわり色とかね。

3はこれからトライしてみたい感じ。
ベージュやブラウンとは当たり前に合うんだろうな、とカラーパレットを動かしていたら思わずできたパターン。シックな感じが好みかも。顔映りについては、少し配慮が必要かもですが、イイ感じ。

4もクール系だが、捨てられない。
イエベ・春の私ですが、ブラウンについては圧倒的にクール系の赤みのブラウンが大好き。顔周りにアイボリーベージュなどをあしらえば、ばっちりイケそう。

5は2のお姉さん的な感じ。
ベリー系やワイン系も大好きです。顔映りはイマイチなので、もっぱらボトムスで愛用していますが、この辺りが守備範囲のクール系・ブルベさんならばモード感も溢れて素敵かと。

6は1のアレンジみたいですね。
ブルー系は全般に大好きなので、ネイビーとのコーデも愛用しています。この模様はグラデーション表示されるので、どうしてもモデラートな感じになりますが、それがまたシックで私にとってはたまりません。

このように、少しずつ色のチョイスを変えれば無限に楽しむことができるのが、デザインツールのいいところ。

キリがないので、今回はこの辺りで。

配色も気分・季節・ムード・トレンド次第といったところもあるので、次回のタイミングでは変化していることも大いにありありです。

最後におまけ。
背景の色も1色にカウントしてくださいね。
今回は明るいグレージュですが、白でもOK。

トップス、ボトムス、シューズにバッグ。
どこにどの色を落とし込むかは、お好みで。

お手持ちのアイテムとの相談も欠かせませんよね。

さて、アイテムはどうしよう。

服を着るというライフスタイルは人それぞれ。

そのシーズンのトレンドに好きなシルエットや着てみたいアイテムがあれば、いそいそとショッピングしたり、そのような気分にならなければ、クローゼットの中をゴソゴソと。

私の場合は、もとより、色合わせを楽しみながら着る傾向にあるので、色が気に入ったらアイテムを買うという感じです。

そして、合いそうな色や合わせてみたいお相手カラーを添えてみるという感じ。

毎シーズンのトレンドを抑える方、メジャーブランドを愛用する方、手作り作家系を好まれる方、仲良し店員さんのお店でおしゃべりと共に洋服を探す方、ロングライフのアイテムを好まれる方などなど、楽しみ方は千差万別。

とはいえとはいえ、色合わせをあれこれ画策するのは、みんな同じはず!と勝手に思っています。

「オリーブグリーンをどのように着てみようかな?!」
こんなことを思っていると、以外に素敵なオリーブ配色を発見できたりするものです。

脳ミソちゃんが発見してくれるようです。

最後に先の配色パターンの上下反転バージョンを。

大人女性としての使いどころ

冒頭でも触れましたが、ジワジワと紺色に取って代わる存在になりつつあると感じています。
それは「ケの色」ゆえの魅力かと。

「ケ」は、ハレとケのケ。つまりは日常。

そのリラックス感が、大人の女性にフィットするのかなと思っています。
紺色だと、どうしてもカッチリ感が否めないのでね。

ただ、大人になると、若い頃に比べて顔色との相性を考えざるをえないという現実もあります。
というわけで、トップスで使うか、ボトムスで使うかは、あなた次第。

アウトドアやミリタリーの要素が高い色なので、甘辛コーデならば、「辛」パート担当です。

だから色であれ、シルエットであれ、甘めのアイテムを受け入れる力にも長けています。

包容力が高い色。
それがゆえに、こうしてオリーブグリーンにときめいてしまうのかもしれません。

最後まで、お読みくださりありがとうございます。