なんだかんだ言って、ファッションは自己満足の極みです。特別なシーンを除いては、好きに着ればOKなはず。とはいえ、おかしなことにならない為には少しだけ塩梅良くする必要があります。これを私は「自分仕様のおしゃれ方程式」としています。
この方程式を作るコツはいくつかありますが、色使いは最たるコツに位置します。印象・センスはもとより、気持ちやテンションを上げるのは何と言っても色。「気分ウットリ」という美容成分だって生成してくれているはず…。
私には、このウットリ色が幾つかあるのですが、今回はその中の1色・紫色です。
紫色の魅力
紫色の魅力を言い表すことはとても難しいのですが、大好きな人はとことん大好き!と魅了される色、それが紫なのではないかと思います。
芸術家好みの色と言われたり、
紫色を好む子供は、少し繊細でデリケートな面がある…などとされたり、
クレオパトラやジュリアス・シーザーが権威付けのために用いたりというエピソードや、
紫式部をはじめ、源氏物語の姫君のネーミングからは、日本女性にとっては、最高の形容とされてみたり、
高貴な色と言われたかと思えば、「低級な」と表現されてしまったり、挙げ句の果てには「似紫」などという色名も登場したり…
語るトピックに尽きることはありません。
ざっくり言えば赤と青の混合色ですが、配分によってクールな印象にも、ウォームな印象になることも面白い。アンビバレントに揺れ動く色。
だからこそ、微妙な紫色を見つけると、とても嬉しくなって、ついついコーデに取り入れたくなるのです。
紫色の基本的なこと
ざっくり言うと、赤+青⇒紫です。
そしてこの青と赤の配合具合で、菫色から紫色までのバリエーションができます。


紫色が醸すムード
濃淡あれど、紫のデフォルトイメージは「上品」。
これに派生して、「気高い」「優雅な」「高雅な」などのバージョンが醸し出されます。
「エレガントな」も王道イメージですが、この「エレガント」については、日本語と英語・米語ではニュアンスが違っています。
日本語では「優雅」など、やはり上品なテイスト感が優勢なようですが、これが英語・米語となると「知的な」といった要素が入ってきます。
それ以外となると「神聖な」や「神秘」ですね。
いずれにしても見上げるような麗しい語彙がラインナップされます。
ですがですが、私の好みは「魅惑的な」なんですよ。
どんな魅惑かは別にして、魅力的なものに、惑わされるなんて、なんともウットリしたくなる瞬間です。
この「魅惑的な」と「神秘」あたりがクロスすると、「不思議な」あたりを醸すことができます。
ウイスキーのブレンダーみたいですよね。この辺りになると。(これを書いているこの瞬間、一人悦に入っております。かたじけないです)
ときめくためのネーミング
赤みと青みの具合で、牡丹色から桔梗色まで様々です。
カタカナ好みの方ならモーブやアイリスなどとかね。
菫色やパンジーとも。
少し明るくなれば藤色。
もっと明るくなればラベンダーとかね。
PB系の紫ならば(正しくは菫色ですが)「バイオレット」と呼ぶのが好き。
カクテルの「バイオレット・フィズ」が好物ということもあります。
P系の紫ならば「葡萄色」ですが、昨今、ぶどうの品種も多いので、そこはビシッと「巨峰色」としています。
「巨峰色」はJISの色名には採用されていないのですが、それは全くお構いなし。
物の名を借りれば、それはすべて固有色名の域。
共通認識が必要な場合は、ある程度の規範となっている色名を採用するのが筋ですが、自分の覚えとして使用するならば、それはもっと大らかでいいわけです。
事実、私が伝えるパーソナルカラーは全てそんな感じ。
パーソナルカラーならば…

4分類のパーソナルカラーシステムの場合、ガイドライン的な扱いとして、1つのグループに30色程度用意されていることが多いです。
そして、どのようなシステム(考え方)を採用するかによって、この目安30色のラインナップが違ってきます。
因みに、私が使用しているパーソナルカラーシステムでは、4つのグループ全てに紫はあります。
それを目安に、イエベ・春の私も紫を愛用しています。
基本的にはブルベ・夏のグループ範疇と言えるでしょう。
とはいえ、しつこいようですが、私は、紫色が大好きなので、イケそうな紫を見つければ、しつこく試着して手持ちアイテムにしています。
こんな色と合わせるのが好き

①紫とライムグリーン、紫とビビッドグリーンなど、とにかく、くすみ感のない緑系と紫を合わせるのが大好きです。
知人に言わせれば「大納言と抹茶」らしいです。
②ハロウィンカラーと言わんばかりにオレンジ色と合わせるのも大好き。このコンビネーションのワンピも持っていますし、スカートとニットで合わせることもあります。
③ピンクベージュと合わせた時に醸し出されるまろやかさもお気に入り。
少し上品に見せたいときなどに愛用のカラーリングです。
④大好きな浅葱色(浅い黄みの水色)と紫色の組合せは、個性的ながらも出過ぎた感じにならないので、なかなか面白い配色だと思っています。
⑤紫に焦げ茶を合わせる時は、双方の微妙な色合いで好みの感じになるかと思えば、反対にイマイチにもなるので、本当に難しいと思っています。けれども、上手くいった時は、なんともいえず粋な配色になるので、くじけずにトライを重ねています。
大人女性としての使いどころ
化粧品だったり、ヘアケア製品だったり、ミドルエイジにさしかかると、やたらとパッケージの色が紫になってきます。
50代あたりで紫色となり、その後、少しずつトーンがグレイッシュになったり、赤みを含む紫になっていったり…。
シニア女性をイメージさせる色としての地位を確立してしまっているので、使い方には一工夫が必要そう。
シンプルなアイテムで、お相手はモノトーンとなると、一気に地味化&老齢化も懸念されます。
また「上品な色だから…」と、上品なデザインで採用すると、これまたトゥーマッチな感じになる恐れも。
個人的には、トリコロール配色の青色に代わって紫を使ったりと、スポーティ且つカジュアルなアイテムで取り入れると、いい感じの大人感が出せるのではないかと思っています。
といっても、私は、余り大人女性として…ということには、関心はなく、あくまで好みの配色を、手持ちアイテムでコーデしているといった感じです。
どこをどうしたって、一目で大人と分かる年齢なので。
アイテム選びの一工夫:スロートレンドとロングライフ
定番色ではないので、毎年必ず出会えるとは言えない色。
だからこそ、いい感じの紫色を見つけたら、即決の勢いです。
その一方で、トレンドカラーシーズンならば、微妙な色合いの紫がラインナップされますから、ここぞとばかりに吟味して。
色そのものが、個性的な印象が強いので、デザインはシンプルなものを選ぶことが多いです。
プレーンなニットだったり、スカートだったり(ロング派です)。
あと、意外に役立つのが靴。
ブーツでもスニーカーでも、意外にいい仕事をします。
バッグも同じく。
個性的なデザインを着こなせる人ならば、カラーパンツとかもいいですね。

上下反転バージョンです。
最後まで、お読みくださりありがとうございます。
一気書きしているので、乱文・乱筆をお許しください。時折、読み返して加筆・修正しています(^_^;)