ときめきを奪う色選びの暗黙のルールとノイズの正体

洋服の色、楽しんでいますか?
ときめく色を、着ていますか?

服選び、色で我慢したり、諦めたり、なんてことはありませんか?

もしそうならば、その選び癖、今すぐサヨナラしましょう。

好きに気ままに選んでいるように思う私物の色ですが、実は、かなりの割合で暗黙のルールに縛られがち。もちろん、それにはきちんとした理由もあります。

その中で、正真正銘、制約なく思うがままに選んでもOKなのが私服の色。
おまけに服は小物よりも大面積。つまりは効果も大きいということ。

ここでいう効果とは、何も大袈裟なことではなくて、テンションがアップするとか、自分を素敵に見せてくれるとか、自分を表すカラーとしてフィットする感覚だとか、関係ない人からしたら“さもないときめき”が中心です。

でも、“さもないときめき”が沢山あるほどに、自分のご機嫌は上々になります。

いろいろなことが起こって、先も定かに見えず不安になることもありますが、せめて自分自身の機嫌はよくしておきたいところ。

日々の色づかいもその1つ。
そして、その基本は、服の色選びを諦めないということから始まると思っています。

もちろん、好きという思いだけで扱いきれないのが色であることも事実。

だから、ほんの少しだけ、知識とテクニックとプラクティスが必要です。
でも、それすらも、楽しいという気持ちがあれば、難なくクリアできるのが、色の本領。

ぜひ、あなたにも思うがままに、思う存分楽しんでいただきたいと思っています。

「せめて私服くらいは好きな色を楽しもう!」

これが合い言葉です。

私たちを縛る色選びの暗黙のルールとは

最初に自覚しておきたいことの1つに、色選びにおいて、私たちが知らず知らずのうちに課している暗黙のルールのようなものについてです。

心の声と言うことができるかもしれませんし、私自身は、もう少しだけふざけて「陰ボスの声」と言ったりすることも。

ファッションやインテリア、自家用車や家電など、ライフスタイルによって多少の差はあれ、私たちの暮らしは色選びの連続です。

つまりは、色のことが好きであろうが、それほど興味が無かろうが、切っても切れない作業の1つ、それが色選びです。

そして実に多くの場合、この色選びには間違いなく陰ボスの声が影響しているのです。

色の使用期間と色の使用場所

使用期間と使用場所と聞くと、ファッションでお馴染みの「TPO(time・時 | place・場所 | occation・場合)」のことかと思われるかもしれません。

けれども、ここでの視点は少し違います。

「色の使用期間」とは、物の使用期間のこと。

物には必ず色がついていますから、その物を長く使うとならば、同時にその色を長く使う使うことを意味します。私は色を擬人化する癖があるため、「色と付き合う期間」と説明する場合もあります。

「色の使用場所」とは、物の大きさのこと。

物が大きくなれば、比例して色も大きくなります。「色面積」と言い換えてもOK。面積が変わることで、同じ色であっても与える印象が変わります。

時間の長短と、面積の大小が、色選びに暗黙のルールを与える

「百聞は一見にしかず」、まずはこの図をご覧ください。

「時間・長×面積・大」時間・長×面積・大の代表は建物です。
インテリアには小物もありますが、話を簡単にするために、建物に含めておきます。

乗用車には大小ありますが、時間・長であることは同じです。

(頻繁に買い換える人は特別な人とします)

ファッションは住宅や車に比べれば、総じて「時間・短×面積・小」時間・短×面積・小となりますが、ファッションアイテムに絞って考えれば、やはり面積×時間で捉えることができます。

時間の長短については、実際のところは買い換えタイミングなどとも関わり、個々の趣味趣向・価値観などが反映されるので、一概には言えない部分も多いのですが、話を進めるためにひとまずこのようにレイアウトしておきます。

いかがでしょうか?

忖度だらけの時間・長×面積・大ゾーン

「この色がいいな…」と思ったけれど、実際に買った色は違ったという経験はありませんか?

・長く使うから飽きない色がいいのかもな
・下取り価格が高い色の方がいいのかもな(乗用車の場合は、一般的に白とシルバーグレー)
・目立ちすぎない方がいいのかもな
・何にでも合わせやすい色の方がいいのかもな
・無難な色の方がいいのかもな

このようなことを考えて、色を決めることって、ありますよね(私にもあります)
これ、全て、暗黙のルールであり陰ボスの声のささやきです。

肯定的に言えば折り合いを付けた大人の判断。
否定的に言えば、消極的選択、つまりは一種の忖度のようなものです。

忖度が悪いわけではないが、忖度だけだと楽しさやときめきが奪われる

誤解のないようにお伝えすると、暗黙の色選びルールを全否定するつもりはありません。

色を選ぶというのは物を選ぶこと。物を選ぶ場合は、大抵コストがかかります。
そのため、この色選びの暗黙ルールは、基本的にコスト管理にも通じています。

だからこそ「時間・長×面積・大」の色選びは、慎重に、無難に、となりがちです。

でもですよ、住宅や大型家具、ファッションでいえばロングコートなどならいざしらず、プチプラアイテムまで無難に選んでいたら、いったいいつときめく色を選ぶのでしょう?

ときめく色はボトムスで

アンケートによると、好きな色はトップスに使いたくなる人が多いようです。
心臓(ハート)に近いから?頬ずりしたくなるから?
理由は定かではありませんが、とにかく、好きな色は圧倒的にトップス使いが多い。

けれども、私のお薦めはボトムス使いです。

理由は大きく3つ

1)ボトムスの方が色面積が多い⇒あなたを伝える色としてのインパクトが大きい
2)トップスの色は顔映りに影響するから、好きとばかり言っていられない
3)面積・大の色選びルールをさらりとかわす辺りにおしゃれ感アップを感じやすい

このような理由から、ボトムスは好きな色⇒その色に合うトップス(難しければベーシックカラーなどの合わせやすい色の中で顔映りが良い色を)という手順をお薦めしています。

色を着ることに自信がつくほどに、着こなせる色数は増えてくる

「残念、トップスじゃないのか…」とがっくりしたあなた。

大丈夫ですよ。
とにかくまずは好きな色を着る。それも大々的に(そのためにボトムス使いをお薦めしたのです)。

そうこうしているうちに、好きな色を着ることに自信がついてきます。

自信とは素晴らしいもの。最高の追い風です。
次第に好きも似合うも攻略して、おしゃれの色づかいを楽しむことができるようになります。

「せめて私服くらいは好きな色を楽しもう!まずはボトムスから!」
この合い言葉が全てのスタートです。

最後まで、お読みくださりありがとうございます。嬉しいです。